YZF-R9が正式発表されましたので、ミドルSSとスペックや装備の比較をしました。
→ZX-6Rのライディングモードに関して修正。
デザイン・価格
YZF-R9
新世代のYZF-R系デザインです。ウイングレットついてます。
日本国内価格は現状未定です。アメリカではMT-09SPよりちょっと高く、オーストラリアではMT-09SPよりちょっと安いです。
恐らくは150万円前後でしょうか。
CBR600RR
2021年モデルからこの形です。2024年モデルはアンダーカウルが一部変更されました。ウイングレットついてるよ。
価格は157万3,000円(160万6,000円)です。電子制御満載のスーパースポーツでこの価格はすごいね。この車体とエンジンが長いので出来る価格設定かな?
Ninja ZX-6R
2024年モデルでマイナーチェンジして今の形になりました。ウイングレットついてないよ。
158万4,000円です。カワサキケア込みの価格です。3年間の定期点検とオイル交換のサービスが付いてる。
灯火器類
YZF-R9
LEDプロジェクターヘッドライトです。センターの奴。左右の目はポジションランプです。
ウィンカーミラーです。YZF-R1と同じだと思う。
テールランプもYZF-R1と同じだと思う。
CBR600RR
LEDヘッドライトです。CBR600RRとCBR1000RR-Rのみ採用されています。他のCBR系は別のヘッドライト使っています。特定のモデルに使われるヘッドライトみたい。
ウィンカーはいつもの共通の奴。これ無難でいいよね。個人的に好き。
テールランプももちろんLEDです。これってCBR600RRのみしか採用してなさそう?
Ninja ZX-6R
LEDヘッドライトです。現状はZX-6R、Ninja 7 Hybrid、Ninja 500に採用されています。
ウィンカーはLEDです。サイドカウルに付いてるタイプ。カワサキはカウルについてるタイプが多いね。他社だとあんまりない。
テールランプはZ系やNinja系に広く採用されているLEDの奴です。
車体サイズ
全長×全幅×全高
- YZF-R9:2,070mm×705mm×1,180mm
- CBR600RR:2,030mm×685mm×1,140mm
- Ninja ZX-6R:2,025mm×710mm×1,105mm
ホイールベース
- YZF-R9:1,420mm
- CBR600RR:1,370mm
- Ninja ZX-6R:1,400mm
YZF-R9は全長が一番長く、ホイールベースも一番長いよ。
最低地上高
- YZF-R9:140mm
- CBR600RR:125mm
- Ninja ZX-6R:130mm
シート高
- YZF-R9:830mm
- CBR600RR:820mm
- Ninja ZX-6R:830mm
シート形状やサスのかたさでシート高って結構違ってくるので、実際に跨ってみないとわからないよ。
車両重量
- YZF-R9:195kg
- CBR600RR:193kg
- Ninja ZX-6R:199kg
MT-09はSS系のエンジンではありませんが、3気筒なのでやっぱり軽いのかな?
エンジン
YZF-R9
- エンジン:DOHC水冷3気筒4バルブ
- 排気量:890cc
- ボア×ストローク:78.0mm×62.1mm
- 圧縮比:11.5
- ガソリン:ハイオク
- アシスト&スリッパークラッチ
YZF-R9はこの中で一番新しいエンジンです。日本では2014年2月に初年度モデルのMT-09が発表されました。
初年度モデルは846ccでスロットルバイワイヤではない普通の機械式スロットルでした。
CBR600RR
- エンジン:DOHC水冷4気筒4バルブ
- 排気量:599cc
- ボア×ストローク:67.0mm×42.5mm
- 圧縮比:12.2
- ガソリン:ハイオク
- アシスト&スリッパークラッチ
こちら2007年モデルのエンジンです。
エンジンは2003年の初年度モデルから今までマイナーチェンジはされていますがベースは同じです。歴史の長いエンジンだよ。
Ninja ZX-6R
- エンジン:DOHC水冷4気筒4バルブ
- 排気量:636cc
- ボア×ストローク:67.0mm×45.1mm
- 圧縮比:12.9
- ガソリン:ハイオク
- アシスト&スリッパークラッチ
ZX-6Rは以前はレースベースの599ccモデルと636ccモデルがありましたが、現状は636ccモデルのみです。
エンジンは2007年生まれです。最初のZX-6Rは1995年生まれですが、2007年にフルモデルチェンジしてるので今のエンジンはその系譜みたい。
エンジンスペック
馬力
- YZF-R9:87.5kW(119PS)/10,000rpm
- CBR600RR:89kW(121PS)/14,250rpm
- Ninja ZX-6R:90kW(122PS)/13,000rpm
トルク
- YZF-R9:93.0Nm/7,000rpm
- CBR600RR:63Nm/11,500rpm
- Ninja ZX-6R:69Nm/11,000rpm
MT-09は排気量がでかいのでトルクがでかい。ストリート向けのエンジンなので発生回転数も低いよ。
パワーウェイトレシオ(車両重量/馬力)
- YZF-R9:1.639
- CBR600RR:1.595
- Ninja ZX-6R:1.631
パワーウェイトレシオは値が小さい方が優れてるよ。
車両重量はYZF-R9は195kg、CBR600RRは193kg、ZX-6Rは199kgです。
燃費
- YZF-R9:21.1km/L
- CBR600RR:18.5km/L
- Ninja ZX-6R:16.2km/L
YZF-R9に関してはヨーロッパ仕様の燃費は不明ですが、アメリカ仕様はMT-09と同じ燃費です。なので日本のMT-09の燃費の値を載せてます。
燃料タンク容量
- YZF-R9:14L
- CBR600RR:18L
- Ninja ZX-6R:17L
ヨーロッパでも切り良い数字でタンク容量書かれてるので実際に上記の容量だと思う。日本は大体切り捨てなので。
航続距離
- YZF-R9:295.4km
- CBR600RR:333km
- Ninja ZX-6R:275.4km
航続距離はCBR600RRが一番良いです。ホンダは妙に燃費がいいモデルが多いよね。
YZF-R9とCBR600RRで37.6kmの差、CBR600RRとZX-6Rで57.6kmの差があります。結構な差ですね。
フレーム・スイングアーム
YZF-R9
アルミデルタボックスフレームです。ダイヤモンドフレームだよ。フレーム重量は9.7kg
新規のフレームです。
スイングアームはMT-09と同じだと思われます。
CBR600RR
中空アルミツインチューブフレームです。アルミツインスパーフレームですね。
2007年モデルからこのフレームだと思う。
スイングアームもアルミです。1つ前のモデル(2021)に改良されてるよ。
Ninja ZX-6R
アルミペリメターフレームです。アルミツインスパーですね。
スイングアームはアルミです。
SSってスイングアーム太くてレーシーでかっこいいよね。
キャスター・トレール
- キャスター:22.35° / 24.1° / 23.5°
- トレール:94mm / 100mm / 101mm
ブレーキ類
YZF-R9
- フロント:320mm/4POT
- リア:220mm/1POT
- ブレンボラジアルマスター
フロントはブレンボStylema、リアはNISSINです。YZF-R1と同じブレーキ類です。
CBR600RR
- フロント:310mm/4pot
- リア:220mm/1pot
- NISSINラジアルマスター
フロントはTOKICO、リアはNISSINです。
Ninja ZX-6R
- フロント:310mm/4pot
- リア:220mm/1pot
- NISSINラジアルマスター
フロントはNISSIN、リアはNISSINです。このキャリパーのNISSINロゴかっこいいね。
ブレーキレバー・クラッチレバー
- YZF-R9:無段階/無段階
- CBR600RR:6段階/調整機構無し
- Ninja ZX-6R:6段階/5段階
CBR600RRはクラッチの位置調整が出来ないよ。
サスペンション・タイヤ
YZF-R9
- フロントトラベル:120mm
- リアトラベル:118mm
- フロントタイヤ:120/70ZR17
- リアタイヤ:180/55ZR17
- タイヤ銘柄:ブリヂストン S22又はRS11
KYBの43mmのフルアジャスタブルです。リアもKYBのフルアジャスタブル。YZF-R1と同系っぽいので良いサスだと思う。
フロントは低速圧側/高速圧側/伸側/プリロード、リアは圧側/伸側/プリロード/車高調が調整できます。すげー
CBR600RR
- フロントトラベル:120mm
- リアトラベル:128mm
- フロントタイヤ:120/70ZR17
- リアタイヤ:180/55ZR17
- タイヤ銘柄:ダンロップ ロードスポーツ2
SHOWAのBPFです。ビッグピストンフロントフォーク。41mmで、フルアジャスタブルです。
リアサスペンションもSHOWA製で、フルアジャスタブル。
Ninja ZX-6R
- フロントトラベル:120mm
- リアトラベル:151mm
- フロントタイヤ:120/70ZR17
- リアタイヤ:180/55ZR17
- タイヤ銘柄:ピレリ ディアブロロッソⅣ
SHOWAのSFF-BPです。セパレートファンクションフロントフォーク ビッグピストンです。41mmで、フルアジャスタブル。
リアもSHOWA製で、フルアジャスタブルです。
SFF-BPよりBPFの方がグレードの高いフロントフォークだと思う。一番グレード高いのはYZF-R9のKYBの奴かな?リッターSS並ですので。
メーター
YZF-R9
5インチフルカラー液晶メーターです。表示は4モードあります。
スマートフォン連携に対応していて、簡易ナビもあります。MT-09系メーターなので。
Y-TRACなるデータロガー的な機能もあります。
CBR600RR
フルカラー液晶メーターです。大きさはわからない。CBR1000RR(SC77)とCBR600RRぐらいにしか使われてないと思う。
フルカラー液晶メーターのバイクってまだ経験ないので憧れがある。個人的にはアナログタコ、デジタルスピードが好きです。
Ninja ZX-6R
メーターはいつもの共通フルカラー液晶メーターです。4.3インチ。
スマートフォン連携対応してます。ナビは無いけど。
電子制御・装備
R9/CBR/Ninja
電子制御
- スロットル:スロットルバイワイヤ / スロットルバイワイヤ / 機械式
- トラクションコントロール:コーナリング(9レベル) / コーナリング(9レベル/オフ) / 3モード/オフ
- ライディングモード:1/2/3/ユーザー×2/トラック×4 / 1/2/3/ユーザー×2 / 1/2/3/ユーザー
- パワーモード:4レベル / 5レベル / 2レベル
- エンジンブレーキ:2レベル / 3レベル / なし
- ウィリーコントロール:3レベル / 3レベル/オフ / なし
- リアリフトコントロール:なし? / あり / なし
- バックスリップレギュレーター:あり / なし / なし
- スライドコントロール:3レベル / なし / なし
- ABS:コーナリング/普通 / コーナリング / 普通
- ローンチコントロール:あり / なし / なし
- クイックシフター:上下 / 上下 / 上
- クルーズコントロール:あり / なし / なし
YZF-R9が一番電子制御が豊富です。公道で便利なクルーズコントロールすらあるよ。
装備
- エマージェンシーストップシグナル:あり / あり / なし
- イモビライザー:あり / あり / あり
- ヘルメットロック:多分ある / なし / あり
- ETC2.0:なし / なし / あり
- IMU:6軸 / 6軸 / なし
- ステアリングダンパー:なし / 電子制御 / オプション
- ウイングレット:あり / あり / なし
- スマートフォン連携:ナビ対応 / なし / あり
- データロガー:あり / なし / なし
- ウィンカーオートキャンセル:あり / なし / なし
YZF-R9は元が公道モデルなので装備が豊富ですね。
CBR600RRには電子制御ステアリングダンパーが採用されてますのでその辺豪華。
ポジションの比較
YZF-R9
あ、普通にスーパースポーツなポジションです。
CBR600RR
スーパースポーツのポジションですね。ただ街乗り出来ないって程ではなさそう。
Ninja ZX-6R
思った以上にポジションきつそう。
ポジションの比較
比較GIF画像。
全部重ねた図。
CBR600RRはハンドル位置もステップ位置も一番やさしい。意外。
YZF-R9とZX-6Rはハンドル位置が同じぐらいですが、ステップ位置はYZF-R9の方が遠い。
とはいえハンドルの高さとか遠さだけではなく、垂れ角や絞り角によっても全然違ってくるので実際跨ってみないとわからないよ。
まぁ皆さん結構普通にきついと思う。スーパースポーツ系を日常使いしてる人尊敬する。
大体そんな感じです
スペックや装備を比較した人間がいうのもアレですが、バイクって乗ってみないとわからない事が多いので、実際に試乗なりしてから決めたほうが良いと思います。
SSは日常使いするかサーキットでバチバチやるかで必要な要素が違ってきますので、その辺の確認にでも使ってね。
YZF-R9のスペックや装備に関してはこちらでどうぞ。