CB250RやCB125R向けの様に見えますが、多用途すぎるので判断が難しい。派生車種向けかもしれないし。
ホンダのラジエーターの特許
車種間での部品の共通化が可能となる鞍乗り型車両のラジエータ支持構造を実現する。
2021年3月出願の特許です。
水冷エンジン(30)とラジエータ(50)を備える鞍乗り型車両(1)のラジエータ支持構造であって、ラジエータ(50)が水冷エンジン(30)のみで支持されている。
どういう事って感じスけど…
詳しくは、本発明に係る第1の形態によれば、ラジエータ50が水冷エンジン30のみで支持されていることにより、エンジン30以外のメインフレーム3などにラジエータ50を支持するための専用の取付部を設ける必要がなくなり、メインフレーム3をラジエータ50の取付構造を考慮することなく構成できるので、例えば、ラジエータのない空冷エンジンの車体フレームに水冷エンジンを搭載するなど、車種間での車体フレームの共通化が可能となる。
同じフレームをいろんな車種に使い回せるぞーって感じです。おーなるほど。
第ニ実施形態
第2の支持構造においては、図3に示すように、ラジエータ50は、エンジン30のシリンダヘッド31の下部に位置するクランクケース33の車体前方側の壁部に取付部材51、52により取り付けられることで、エンジン30のみで支持されている。
取付部材51、52は、例えば、金属製のプレート状のステーであり、両端部がボルトなどの締結部材によりエンジン30およびラジエータ50に設けられた所定の取付部位に固定される。
下の方にラジエーターをつける別案もあるよ。
また、第2の支持構造では、ラジエータ50は、車体下部であって地面に近い位置に支持されるため、走行中に泥が付着したり石などの物体が衝突したりする可能性がある。このため、ラジエータ50は、走行風を受ける前面部50aに、通風孔を備えるカバー部材60が取り付け可能である。
カバー部材60は、例えば、図4に示すように、上面部61、左右の側面部62、下面部63、複数のプレート(羽板)64を有するルーバーである。
あ、なんだかリッタースポーツのオイルクーラーみたいな感じですね。下の方にあってこういう形なので。かっちょよくていいね。
ホンダのフレームの特許
様々な車種に適用可能な車体フレーム構造を提供する。
2021年3月出願の特許です。
鞍乗型車両の車体フレーム構造であって、車体前後方向に延設された第1フレーム部と前記第1フレーム部の後方部から車体下方に延設された第2フレーム部とを含むメインフレームと、前記第1フレーム部と接合し車体前後方向に延設された第1レール部と、前記第2フレーム部と接合し車体後上方に延設された第2レール部とを含むシートレールと、を備え、前記第1フレーム部と前記第1レール部との接合部、前記第2フレーム部と前記第2レール部との接合部、及び前記第1レール部と前記第2レール部との接合部のうち、少なくとも2つが平面形状を有し、各接合部において接合する各部材の平面の大きさが異なる。
フレームを部分的に変更していろんな車種で使えるようにするぞって特許です。
どういう風に?
例えば図6に示すように接合部の領域601、領域602におけるシートレール107の取付位置(取付角度)を調整することで、溶接の自由度が増し、矢印603、604に示すようにシートレール107の後端を持ち上げた位置で固定することも可能となる。従って、車種に応じてメインフレーム105とシートレール107との相対位置を自由に調整できるため、車体フレームの共通化を図ることが可能となる。すなわち、様々な車種に適用可能な車体フレーム構造を提供することが可能となる。
どういうこと?
こういう事。なるほど。
メインフレームは共通でシートレールをボルトオンで変更してるモデルはよくありますが、それに近い感じですね。こちらは溶接してるけど。
んでメインフレームとシートレールの溶接箇所ですけど…
こちら301周辺
こちらは602周辺。
第1フレーム部1051の後方部においてプレス加工により管構造の一部に平坦面401が軸方向に形成されている。
メインフレームの方は溶接される箇所がプレス加工によって平面になってますし、シートレールの方のパイプの車体側が平面になってます。なるほど。
別案
ちなみに別の案もありまして…
図8に示すように、第1フレーム部1051は円形の管構造を有しており、管構造の一部の周囲を覆い車体左右方向の側部に平坦面(図示の例では左側の平坦面801a)を有するカバー部材801が管構造の一部に取り付けられて固定されている。
カバー部材801を設けることにより、メインフレーム105の円形の管構造をプレス加工する必要が無くなるため、フレームがひずむことが無くフレーム強度を維持することが可能となる。
メインフレームをプレスするんじゃなくて、カバーを溶接して、そこにリアフレームを溶接するパターンもあります。コスト的には前者の方が良さそう。
ちなみにこんな感じ。3がこのカバーついてるバージョン。
どういうモデル向け?
車両の図は結構謎
ラジエーターの特許の車両の図はこちら。23はリアカウルだそうです。キャリアじゃない。なのでカモフラージュ強めというか、結構てきとうな図っぽい?
こちらはフレームの特許の車両の図。ラジエーターと同じですね。特許の内容的にも同じ車両向けっぽい感じですしね。どちらもフレームの共通化のためですし。
エンジンはCB125R
本実施形態のエンジン30は、4サイクル水冷単気筒エンジンであり
ラジエーターの特許の方には水冷単気筒と記載があります。
ラジエーターの特許のエンジン周辺の図です。フレームの特許と多分同じフレームですね。
エンジンに関しては見覚えがありますね。特徴的ですし。
スペック・サイズ | CB125R | Honda公式サイト
こちらCB125Rです。エンジンは一致しますね。特許の車両の図もなんとなくCB○○R系ですし。
というか特許の車両の図はCB125Rをベースに描いてますよね。部分的に違う箇所はありますが、結構似てます。フロントフェンダーとかも同じだし。
たぶん新型CB○○R系向けでは?
CB○○R系ですけど、上記の通りに現在でも
- CB125R
- CB150R
- CB250R/CB300R
で同じフレームを使っています。スイングアームが違ったりで、地味に違う点あるけど。
エンジンやラジエーターはCB125RとCB250Rでは別物ですので、ラジエーターの特許は上記のCB○○R系には向いてますね。
フレームの特許に関してもリア周りのデザインの自由度が高まりますので、シリーズで似た感じのテールになってるCB○○R系にはありがたい特許では。
派生車種向けかも
特許の図だと23はリヤカウルだそうですが、明らかにリアキャリアですよね。
なので新型のCB○○R系とメインフレームが共通のアドベンチャーなりが出る可能性もありそう。オフ寄りはCRF250RALLYがいますので、オンよりな奴。
ありえなくはなさそうですが、現状特にそういう噂は聞いてないですね。
とりあえず出願系ではなさそう
図が具体的
ホンダは最近はフレーム系の特許を多く出願していますし、マイナーチェンジでフレームが変更されるモデルが多いです。
同じCBR250R系エンジンのCRF250Lは新型でフレームが変更されました。似てるけど新規フレームです。
なので次期CB250RやCB125Rが新規フレームになる可能性は普通にあると思います。
とはいえ現行CB250RとCB125Rは既にEURO5(平成32年規制)に適合していますので、すぐには新規フレームにモデルチェンジすることはなさそう。
2024年のEURO5+に関しても特に大きな変更はないと思います。
そう考えると、市販モデル関係ないとりあえず出願系の特許かなーとも思ったのですが、図が結構具体的なんですよね。フレームとか特に。細かくステー類とか書いてあるし。
なので個人的には市販モデルに採用される系の特許かなと思っています。
例えば、ラジエータのない空冷エンジンの車体フレームに水冷エンジンを搭載するなど、車種間での車体フレームの共通化が可能となる。
とありましたので、東南アジア等向けの空冷モデルのフレームになる可能性はありそう。んで後ほどCB○○R系等の別車種にも採用したり?うーん、わからん。
HORNET 2.0系ではない
アジア向け小排気量のこういう感じのフレームといえば、最近だとHORNET 2.0やCB200Xでしょうか?
インドの184.4ccの空冷単気筒モデルです。詳しくはこちら。
こういう感じでストリートファイターとアドベンチャーで同じフレームを使っています。
ヤフオク! - ホンダ ホーネット HORNET 2.0 フレーム 純正 書...
こちらはHORNET 2.0のフレームです。特許のフレームとは一致しません。大まかな形は結構似てますが。
HORNET 2.0やCB200Xはインド生産ですし、インドでもCB300Rは売ってますので、この辺とフレームを共通化する可能性もありそう?
そうすればCB300Rもインド現地生産モデルになってインドで安価に販売できますし。そういえばインドのCB300Rって現地生産なんですかね?その辺よくわかってない。
CB300Fでもない
CB300Fは最近インドで発表された油冷単気筒モデルです。詳しくはこちら。
CB300FはブラジルホンダのCB250 Twisterがベースでして、そのツイスターのフレームが上記の通りです。特許とは別物です。
CB300Fは恐らくはこのツイスターと同じフレームです。
なので恐らくは現状はこの特許のフレームが採用されているモデルはなさそう。たぶん。
ホンダはCB125Rの外観使ってCB750 HORNETの特許を出願してたりしますので、車種予想は難しいですね。もちろん特許のフレームとCB750 HORNETのフレームも別物です。確認してる。
ただまぁ恐らくは何かしらのCB系の車両に使われる特許だと思います。ホンダが特許出願する時の法則的に大体そうなので。
兄貴のCB650R系向けっぽい謎のプレスフレームの特許も出願されていましたし、弟分のCB250RやCB125R系もフレームの変更がそろそろあっても良さそうな気もしますけどね。
とはいえ日本だと初年度モデルのCB250Rは2018年3月8日発表ですので、まだまだ新しいフレームですね。ちなみにCB150Rはタイで2017年9月発表です。なので2017年生まれのフレームですね。
とりあえずはすぐにこのフレームになる可能性は低いと思う。とりあえずはニューモデルが出た時はこの特許のフレームが使われてないかチェックしておきますわ。