ラジエーターの小型化関連の特許
”ラジエータコアを迂回するための流路をラジエータの外部に設ける必要がなく、小型化が可能な内燃機関の冷却構造を提供する。”
2018年2月出願の特許です。
ちなみに車両の図はビート(空冷espエンジン)でしたけど、説明に水冷って書いてあるし、エンジンとか排気系とかの図が以前のPCX系の奴と同じでしたので、この特許も新型PCX向けと見て良さげです。
”内燃機関71の冷却構造は、ラジエータ80及びサーモスタット85を備える。ラジエータ80は、ラジエータコア81と、該ラジエータコア81を挟むように配置される一対の前部ラジエータタンク82及び後部ラジエータタンク83と、を備える。前部ラジエータタンク82は、タンク上流部82uと、タンク下流部82dと、該タンク上流部82uと該タンク下流部82dとを仕切る仕切壁82wと、該仕切壁82wに設けられタンク上流部82uとタンク下流部82dとを連通するバイパス部84と、を備える。サーモスタット85は、バイパス部84に連通するように前部ラジエータタンク82に設けられる。”
ラジエーター系の配置を工夫するぞって感じです。
小型軽量化&下の方にスペースが出来るのでバンク角を確保できるとか。
ラジエーターファンあたりの特許
”クランクシャフトの軸方向に小型化されたパワーユニットを提供する。”
”パワーユニットは、第1ケース半体33aから突出するクランクシャフト45の一端に向き合わせられる位置に配置され、配管でウオータージャケット52bに接続されるラジエーター58と、第2ケース半体33bから突出するクランクシャフト45に取り付けられる駆動プーリー59に巻き掛けられるベルト63を有するベルト式無段変速機と、クランクケース33に連結されて、ベルト63を収容する変速機室68を形成する伝動ケースと、クランクシャフト45に固定されて、クランクシャフト45の回転に応じて気流を生成する冷却ファン97と、変速機室68内のベルト63に向けて冷却ファン97の気流を案内する第1案内路99aと、ラジエーター58を通過する冷却ファン97の気流を案内する第2案内路99bとを備える。”
ラジエーターファンをラジエーターを冷やす以外に、他の所も冷やしちゃおうてきな?
小型化&冷却効率の向上などの恩恵があるそうな。
こちらダクトカバー103の図。上記の6-6の所の断面図です。あ、現行と違うのかな?
こちら現行モデルの同じとこあたり。向き的に反対側ですね。ざんねん。
この辺の事がわからないので申し訳ないのですが、とりあえずはラジエーターファン周りの変更がありそうです。
変速機周辺の冷却関連
”変速機ケースと変速機ケースカバーを大型化せず、簡易な構造で冷却風の送風効率を高めた鞍乗型車両のベルト式無段変速装置。”
”冷却ファン44が設けられた駆動プーリ41と従動プーリ47の間にベルト45を備えたベルト式無段変速機40と、内燃機関Eから後方に延設された変速機ケース30と、変速機ケースとの間にベルト式無段変速機を収容するベルト室55を構成し冷却風導入口61が冷却ファンと対峙して形成された変速機ケースカバー60と、変速機ケースカバーの冷却風導入口を含む前側部分を覆い外気取入口81を備えた導風ダクトカバー80と、冷却風導入口と導風ダクトカバーの間に挟まれ冷却風流入孔71を備えた内側ダクト部材70とを備え、導風ダクトカバーは、内側ダクト部材に向かって突設され冷却ファンの中心軸線Xを囲む弧状の導風リブ85,86を有し、導風リブによって弧状の導風通路95が画成されたベルト式無段変速装置。”
これまた変速機とかその辺の冷却系です。
こんな感じで弧状の導風リブ。左側から見た図。
内側から見た図。
”ベルト式無段変速機を収容する変速機ケースと変速機ケースカバーを大型化することなく、弧状の導風リブによって冷却風に旋回流を生じさせ、冷却風の流速を高めてベルト室内へ送り込むことができ、簡易な構造で送風効率を高めることができる。”
エンジンをコンパクトにしつつ、冷却効率高めるぞ系の特許が多いですね。
小排気量だからコストかけずに色々と良くしようとしてるっぽいので、なんだかそこまでやるのね…感ある特許が多いですね。
ある種縛りプレイって感じなので、こういう風になってしまうんでしょうか。
大体そんな感じです。
新型PCXに関する情報がある程度明らかになってきましたんで、まとめた記事でもつくりますね。
新型のエンジン、現行ベースなんですかねぇ