新型トリシティ300向けの電子制御スタンディングアシスト関連の特許です。以前からこれ関連の特許は複数出願されています。そろそろ新型きそう。
ヤマハのトリシティ300関連の特許
スタンディングアシスト中教えてくれる奴の特許
リーンアクチュエータの動作中に乗員が良好に運転しやすいリーン車両を提供すること。
2023年2月出願の特許です。
リーン車両1は、車体フレーム10に対して中央連結軸21Cc周りの左回りまたは右回りのトルクを付与するリーンアクチュエータ33と、表示装置41と、表示装置41にリーンアクチュエータ33の動作状況を示す画像を表示させる表示制御装置45と、を備える。
トリシティ300関連の特許ですね。スタンディングアシスト関連ですので。
電源切ってもスタンディングアシスト続けてくれる奴の特許
スタンディングアシストが可能であって、メインスイッチのOFF後に、乗員の負担が少なく、かつ、乗員が容易に移動させやすいリーン車両を提供する。
2023年3月出願の特許です。
リーン車両は、リーンアクチュエータ33と、リーンアクチュエータ33を制御するアクチュエータ制御装置と、乗員によって操作されるメインスイッチと、を備える。アクチュエータ制御装置は、リーンアクチュエータ33を制御することにより車体フレームを自立させるスタンディングアシストを実行するスタンディングアシスト制御部37と、スタンディングアシストの実行中にメインスイッチがOFFされると、予め定められた所定時間が経過するまでリーンアクチュエータ33の制御を継続し、前記所定時間が経過したときにリーンアクチュエータ33の制御を終了させるスタンディングアシスト継続部38と、を有している。
こっちもスタンディングアシスト関連です。現行モデルはアナログな機構です。特許は電子制御だよ。
IMUとアクチュエーター付いてるトリシティ300
車両はトリシティ300
車両の図はこちら。トリシティ300ですね。
まぁスタンディングアシストってトリシティ300固有の機能ですし。
リーンアクチュエーターって何
現行のトリシティ300は専用のディスクを専用のキャリパーで挟んで物理的に固定するタイプのスタンディングアシストです。
特許のモデルはリーンアクチュエーター33がついてます。
リーンアクチュエータを備えたリーン車両によれば、リーンアクチュエータを制御することにより車体を自立させることができる。
本実施形態では、リーンアクチュエータ33は電動モータによって構成されている。
特許のモデルは電動モーターによって姿勢を制御するタイプのスタンディングアシストです。ハイテクだよ。
スタンディングアシスト制御は、リーン車両1が発進するとき、徐行しているとき、または信号待ちで停止しているときなどに、車体フレーム10を直立した状態にする制御である。
ちなみにスタンディングアシストはこういう事してくれるやつ。
じゃあIMU必要じゃね?って思いますが。
IMUついてる
リーン車両1は、図示しないIMUを備えている。アクチュエータ制御装置36は、図示しないワイヤハーネスを介して、IMUと通信可能に接続されている。アクチュエータ制御装置36は、IMUから信号を受け、リーンアクチュエータ33を制御するように構成されている。
IMUついてます。じゃないと車両の状態わかりませんしね。そりゃそうか。
スタンディングアシスト中メーターに表示する奴
アシスト中はメーターに表示
スタンディングアシストはリーンアクチュエータが適宜に動作することによって実行される制御であるが、従来のリーン車両では、乗員はリーンアクチュエータがどのように動作しているかを知ることができない。乗員の運転操作とリーンアクチュエータの動作とが適合しない場合があった。それにより、乗員がリーン車両を良好に運転しにくい場合があった。
スタンディングアシスト中にどうアシストしてるかわからなかったので、運転しにくいよね。それを解決するよって感じ。
リーンアクチュエータの動作状況を示す画像が表示装置に表示されるので、乗員は当該画像を見ることによりリーンアクチュエータの動作状況を知ることができる。乗員は、リーンアクチュエータの動作に適合した操作を行うことが容易となる。
40は操作パネルってお名前です。41は表示装置ですのでメーターって事ですね。42ABCDはスイッチです。
どういうの表示するの?
表示制御装置45は、リーンアクチュエータ33の動作状況を示す画像(以下、アクチュエータ動作画像という)を表示装置41に表示させるように構成されている。本実施形態では、表示制御装置45は、アクチュエータ動作画像として、リーンアクチュエータ33がトルクを出力しているか否かの情報、リーンアクチュエータ33が出力するトルクの向き、リーンアクチュエータ33が出力するトルクの大きさ、および、車体フレーム10の鉛直線からの傾きの程度を表示装置41に同時に表示させる。
車体フレーム10が右方に傾くと、リーンアクチュエータ33は左向きのトルクを出力する。図8に示すように、リーンアクチュエータ33が左向きのトルクを出力しているときには、左向きの矢印62Lの一部または全部が黒塗り63の表示となり、右向きの矢印62Rの全部が白抜きの表示となる。
アシスト中はメーターに上記の図が表示されます。へーわかりやすいね。
ここでは、左向きの矢印62Lおよび右向きの矢印62Rにおいて、リーンアクチュエータ33が出力するトルクが大きいほど、黒塗り63の面積が大きくなる。黒塗り63の面積に基づいて、リーンアクチュエータ33が出力するトルクの大きさを知ることができる。
アシストされてる方の矢印が黒くなるのですが、アシスト力が強ければ黒塗り部分が増えるよ。なるほど。
ここまでしっかりでかく図を表示するのであれば、フルカラー液晶メーターになる可能性が高そうですね。じゃないとメーターの大部分をこれが占める事になるし。
キーオフしてもしばらくアシストしてくれる奴
キーオフしてもしばらくアシストしてくれる奴
スタンディングアシストの実行中に乗員がメインスイッチをOFFした場合、アクチュエータのトルクは直ぐには消失せず、所定時間が経過するまで残存する。そのため、乗員はメインスイッチをOFFした瞬間から車体フレームを支える必要は無い。よって、乗員の負担を軽減することができる。また、上記リーン車両によれば、メインスイッチをOFFした後、所定時間が経過するとアクチュエータのトルクが消失するので、乗員はリーン車両を押しながら旋回させることができる。よって、乗員は、所定時間の経過後に、リーン車両を駐車場所等に容易に移動させることができる。
スタンディングアシスト中にキーOFFしてもしばらくはスタンディングアシストを維持してくれるそうです。これも普通にありがたい。電子制御だからできる機能ですね。
ちゃんと教えてくれる
図8に示すように、リーン車両1はスピーカ45および表示装置46を備えている。通知制御部39は、スタンディングアシストの実行中にメインスイッチ40がOFFされると、継続時間が経過するまで乗員に対して通知を行う。ここでは、通知制御部39は、スタンディングアシストの実行中にメインスイッチ40がOFFされると、継続時間が経過するまで、スピーカ45から音声を出力し、および/または、表示装置46に所定の表示を行う。これにより、乗員は、メインスイッチ40をOFFした後、スタンディングアシストが継続していることを容易に知ることができる。なお、通知制御部39、スピーカ45、および表示装置46は、通知装置49を構成している。
スタンディングアシストが継続してる間は音出したり、メーターに表示とかしてくれるそうです。わかりやすくていいね。
新型トリシティ300に採用されそう?たぶん
以前から複数特許が出願されてるので
トリシティ300のリーンアクチュエーター関連の特許は結構前から複数出願されています。
なので実際に採用する可能性が高いと個人的には思います。沢山出願されてますからね。
あとスタンディングアシストに関しては過去にリコールもされてますし。
EURO5+適合してないので
現行トリシティ300は平成32年規制でEURO5です。
エンジンが同系のXMAXもEURO5のままです。
ヨーロッパでは2025年1月からはEURO5+に適合していないとだめです。
XMAXやトリシティの主戦場はヨーロッパだよ。なので2025年モデルでモデルチェンジする可能性が高いです。
たぶんEICMAあたりで発表では?
今回のスタンディングアシストが採用されるかはまだわかりませんが、新型トリシティ300に関しては今年のEICMAあたりで発表されると思います。11月ね。
XMAXに関しては新型がEICMAで発表されるのはほぼ確実ですが、トリシティ300に関しては多少遅れる可能性もありそう?スクーターのメインはXMAXでしょうし。
大体そんな感じです。
電子制御のスタンディングアシストは便利そうですし、特許の通りならより便利そう。とはいえ結構高くなりそうですね。
個人的には実際に市販モデルに採用されるタイプの特許と見てますが、実際にどうなるかはまだわかりません。現状は噂とかそういうのありませんし。